Archivum 崩壊:スターレイル

「コンテナがカギだ」

……

カービンは慌てて地髄鉱石の入ったコンテナの後ろに隠れた。「パワーが捕まった!」恐怖が頭から離れない。「もしかしたら、ボクたちはドレイクの宝を探すべきじゃなかったかも」後悔するだけではパワーを助けられない。早く何かしないと。

ベッキーはカービンの肩に手を置いて、少しでも緊張を和らげようとした。数日前まで、彼女たちは太陽ブリヌイを食べながら、次の休みはどこで遊ぶのかを決める穏やかな生活を送っていた子供たちだった。でも、たった数日で、想像もしなかった陰謀に巻き込まれてしまった。集会者たちは何故お宝を狙うのか、ドレイクが地下に隠した隠し扉はどこにあるのか、パワーは無事なのか…ベッキーは未だ何も分からない。

「ちょっと待って、」ベッキーは一枚の紙を拾い上げた、それは三匹の子モグラ学校の便せん、つまりパワーが残した紙だ。「紙には何もないのに、ねばねばしてる」

「ねばねばしてる?じゃあそれはパワーが残した『無字の天書』かもね」カービンは、小さい頃秘密基地の中で不可視インクを使って発明をしていた事を思い出す。塩水で書いたのなら、加熱する。白い蝋燭で書いたのなら、炭の粉をかける……「試してみよう!」

やっぱりこの紙には暗号情報が書かれている。カービンが紙をカンテラに近づけると、断片的な文字が浮かび上がった。

「棚、コンテナ、配置、同じ」

情報はただのいくつかの単語しかない、これもしょうがない事だ、パワーは紙を見ないで書き下ろしたのだから、できるだけ簡単で短い言葉で文字が重ならないようにしたのだ。ベッキーは暫く考えると、パワーが残したドレイクの隠し扉に関する手がかりを解き明かした。

「コンテナがカギ、隠し扉を開くのは家事をするように簡単よ」ベッキーは自慢気に言う。

——親愛なる読者の皆さんは、彼女がどうするべきか分かったかな?

モグラヒント:
周囲の棚をじっくり観察すれば、答えが見つかるよ。