ベロブルグ郊外の湖面は分厚い氷に覆われていますが、氷の下には黒い潮が渦巻いています。
そうです。それは、産卵場所を求めて群れてやってきた脂の乗った鮭による黒い潮!群れの霜降り鮭は流れに逆らって長い旅をし、その間は何も口にできないので、事前にエネルギーや栄養素を蓄え、長旅に備えます。だから一年中、この時期の霜降り鮭が一番脂がのって美味しいです。
ベロブルグの漁師チームは毎年ここから出発し、今シーズンの大規模な釣りの準備を始めます。効率的で大規模な捕獲は、霜降り鮭の町全体的な貯蓄の基礎となっています。もちろん、漁場はベロブルグの辺境に近いため気温や気候は厳しく、リスクとやりがいの両方が仕事と言えます。漁の壮観さは、同行した記者のレポートからしかわかりません。
しかし、今年から、あなたも漁師チームの一員として参加することができます!
ベロブルグが「漁師チーム共同漁労計画」を発表してから3年、2年間の試験運用を経て、今年はいよいよ全国からの応募が可能になりました。試行期間中に部隊に採用された者として『遠行者』誌は計画に関するコラムを掲載し、事前準備、確保した食材でできる料理、食料補充活動の様子など「捕獲計画」で注意しなければならない点を紹介していきます。
世間では「誰かのハートをつかむなら胃袋から」と言われています。なので、第一回目の今回は、食料補給での特別な美味「霜降り鮭パン」をご紹介します。
ご存知のように、私たちが普段買っている霜降り鮭は、基本的に長期保存できるように、頭を落とし、内臓を取り、塩漬けにした後、丁寧に保存し、空気乾燥させて熟成させたものです。それだけでも十分美味しいのですが、捕獲の現場では、水揚げされたばかりの活きがいい鮭を使います。すぐに凍ってしまいますので、これほど新鮮な霜降り鮭はないと言えましょう。
漁師チームのコック長がおすすめする最も本格的なレシピは「霜降り鮭パン」です。レシピはとてもシンプルなので、ここで紹介します。
・ まずは切ったパンを用意しておく必要があります。この気候の中でパンを切るのはかなり大変です。
・ 次は黄昏の実のジャムです。これは家で事前に準備する必要があります。黄昏の実を切り、様々な果物を加えて味付けし、煮詰めて、保温容器に入れます。現地でお湯を沸かしてジャムを作るのは、大変ですからね。
・ そしてすでに凍り始めている霜降り鮭をスライスします。この作業は漁師チームのコックさんに任せれば大丈夫です。あとみなさんがすることは、魚の皮を取ってパンに乗せ、おいしいソースをかけてパンで挟むことだけです。こうして、本格的な霜降り鮭パンが完成します。
お気づきかもしれませんが、レシピ全体の中で最も入手が難しい食材は、新鮮な霜降り鮭です。霜降り鮭はベロブルグの都市部では確かに入手が難しいですが、捕獲の現場では簡単に手に入れることができます。新鮮な霜降り鮭はフルーティーで酸味があり、すぐに虜になってしまうことでしょう。私たちが普段食べている乾燥させた霜降りのサーモンとは違い、新鮮な霜降り鮭は生臭さがなく、上品な脂質の香りが濃く、「柔らかい」としか言いようのない口当たりで、忘れられない美味なので、一生に一度は食べてみたいものです。
もちろん、漁師チームには食料を獲得する義務があり、我々のツアーはすべて漁師チームが納品数を確保した後に行われます。しかし、安心してください、霜降りの鮭は十分にあります。さらに、「捕獲計画」に参加したお客様は、参加費を一度払うだけで、それ以上の出費は必要ありません。つまり、捕獲計画が提供する範囲内であれば、好きなだけ食べることができるのです。
次号では、暖房維持作業についてご紹介しますので、興味のある旅行者は次回のコラムにもぜひお付き合いください。以上、リラでした、またお会いしましょう。