Archivum 崩壊:スターレイル

(その1)

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朝、目が覚めても私は動かなかった。私が今日一日仕事を休んだら、官衙はどうなるだろうと想像する。

どうもしないだろうことは分かっていた。誰が仙舟から消えても航海は続き、帝弓の矢のように、必ず行くべき場所に飛ぶだろう。

最近は、署内のくだらない仕事の処理に堪えられなくなってきた。一つの仕事を引き継ぐたび、その仕事に関わる上下部門の人間に心の中で悪態を付きながら仕事をしている。部下への引き継ぎなど不可能だ。若者は自由すぎて自分のやりたいことしかやらず、出張で他の世界を巡ることばかりに憧れ、目の前の細かい仕事には目もくれない。

地衡司の仕事に意味などない。私が引き継いで以来122年、それらは脈絡なく繰り返され、そしてこれからも繰り返されていくのだ。

仕事などしたくない。私は犬になりたい。地衡司の官衙前に腹ばいになって、空の偽の太陽でひなたぼっこし、行き交う人の群れを眺めながら彼らの行動を推測し、旅行者が餅を投げてくれたら、喜んで尻尾を振る。

残念ながら、仙舟には働かない犬はいない。あの諦聴さえ私よりよほどガッツがあるだろう。


11月2日

短命種の「老化」の最初の兆候は、過去を懐かしみ始めることだと言う。仙舟人も同じだ。私たちの体は年を取らないが、心はとっくに空っぽで、過去の出来事に捕らわれている。

私は戦場に戻った夢を見た。私と雲騎軍の兄弟たちは雷弩を手にし、背後には自動索敵攻撃型の剣が従っていた。私たちは天戈星に戻り、巨人の腕に戻り、タラサの島に戻り、さまざまな豊穣の忌み物たちと戦った。

私は人型ではない獣に包囲される夢を見た。剣は回りを旋回し、切り裂いた後で砕けた。相手の体液が私の顔にかかったが、私はまさかそれが温かく、赤いとは思わなかった。

夢の世界は真っ赤に染まっていた。ケイ化キチン質の外殻を持つ巨獣たちが咆哮を上げ、近寄るすべての部隊をすり潰してミンチにした。忌み物たちが皮膜のような翼を羽ばたかせ、風が顔に痛かった。

もう一度兄弟たちの様子を見ようとしたが、周りには誰もいなかった。下を見ると、地面に悔しそうな顔があった。硬直した表情は、生前に叶わなかった願いを叫んでいた。どの目玉も、埃に埋もれたすり減ったガラス玉のように、必死に空を睨んでいた。

長命種……そんなジョークに思わず大笑いしたところで目が覚めた。

まるで巨獣の口から抜いた直後のように、右腕の切断箇所が熱かった。私は肘の関節を回した。たとえそれが元に戻ったとしても、私はあの世界のすべてを噛み砕きそうな痛みを忘れないだろう。300年が過ぎても、その痛みはまだ癒えなかった。