市民の皆さま:
動物愛護は人の常であり、動物に自由を与えたいというのは慈しみの心の表れです。仙舟の言い伝えにも「君子は庖厨を遠ざく」とあり、古国時代の古典『冥様霊験記』にも、賢者が狩人に獲物を逃がすよう戒めたという話もあります…これらはみな、一切の有情の衆生を大切にすることが、仙舟人の伝統的な美徳であることを示しています。
しかし、動物愛護にも方法の吟味は必要です。動物を自然環境中に「放逐」するのは、一見善行のように思えますが、実際には多くの深刻な結果をもたらすのです。
昨年3月、柴容疑者(
鼻行獣はハイアイー星原産で、近年仙舟に輸入された、人気の異星ペットです。しかし、このかわいくて大人しい無害に見えるペットには、ある危険な特性があります。生存空間の拡大に従って、体が無制限に成長するのです。雲騎軍のハンター隊がその鼻行獣を見つけた時、最大の1匹はすでに2隻の星槎よりも巨大化していました。
ハイアイー連邦生物医薬管理局のデータによると、記録された最大の鼻行獣は、羅浮半分ほどの大きさがあったそうです。柴容疑者がこの生物を永狩原野に放したことが、どれほどひどい結果を生むか、もうお分かりでしょう!一万歩譲って、たとえ生物自身は無害でも、それが長命種のDNAバンクと予想外の反応を起こさないと保証できるでしょうか?それは不可能です。
逮捕後、柴容疑者は一貫して、この行為は善意から出たものだと主張しています。我々も多くの「放逐」が善意によるものだと信じていますが、その善意は仙舟に甚大な損失をもたらすかもしれないのです。
また、現在次のようなデマが出回っています。「有害放逐」は異星生物の仙舟への「放逐」だけであり、仙舟本土の生物の「放逐」は害がないというものです。
その考えは完全に間違っています。今年7月、凌容疑者(
少しでも常識のある人なら、大量の獰猛な肉食魚類を鱗淵境に「放逐」することがいかに無知で悪質な行為かすぐにお分かりだと思います。幸い、凌容疑者とその仲間の愚行は深刻な結果をもたらすには至りませんでしたが、彼らは注意喚起のためにも、法的に重い罰が課されるでしょう。
地衡司から重ねて市民の皆さんにお願いです。現在、放逐を行えるのは資格を持ったプロのみ(正式名「野生放帰」)であり、民間人の私的な「放逐」行為はすべて違法行為または犯罪行為です!
動物愛護は理性的かつ科学的に行ってください。知識なき善意は、往々にして理性ある悪意より危険なものです。市民の皆さまのご理解をお願いします。
地衡司宣伝局