故国、陽が消え陰が増す、天罰至る所皆亡き者と化す。
只一身で神の光を斫断し、寰宇の天象を破った。
今日はこのお話をしましょう。禍祖は昔日の恨みを負い、愚者は剣を振るい金身を斬る
お座りの皆さんは知っているでしょう、この千の星が輝く宇宙には、
下界を気にもかけない星神が超然の地に居座っている、
そして愚鈍の信徒を啓蒙する七柱の神もいる。
信徒の祈祷の中から、壊滅の英名が時折聞こえてくる、
聞いて見てください、この二文字に宿る天地を崩壊させる神威は暴虐な信徒を導くのです。
蝗害が大地を覆うように、悪犬が太陽を喰らうように、それが銀河を脅かす壊滅のレギオン、
そして万物寂滅の化身——燼滅禍祖、
誰かが驚いた声で聞く:燼滅禍祖?何それ?
小声で答える人:何かの隠語だろう?レギオンと関係あるみたいだ。
他の人:先生は仙舟から来たんだ、きっとあっちの言い方だよ、勿論——
勿論、多くの世界ではナヌークと呼ばれています。
この軍団はブラックホールを炉とし、陰陽を炭とし、万物を銅とし、
燼滅禍祖とその麾下の絶滅の大君の号令を受け、極寒の星を鍛えるのです。
でもあ奴らはどこから来たのであろう?曰く、宇宙の洪荒。
何のために来たのであろう?それは私にも知らない。
嘆息せんのみ、禍祖の神威に匹敵する者おらず、向かうところ敵なし。
怒髪せんとも、星間の合縦連横は打算が絶えぬ。
鎧袖一触の銀河連合軍に相対し、その至高の行刑官はようやく思い出す
不義であろうとも、強大な力を持つ力に支配されていた故国を——
其は万を超えるヴォイドレンジャーを集結し、過去に答えを求めようとしました。
だが意外な事に、道の途中で星門を守る名も無き愚者に行く手を阻まれた、
彼は天と地を破る細身の剣を振るい、敏捷に攻撃を避けながら、隙を見つけては反撃に出る。
池の中にあっても捉えられない魚のように、刹那の瞬きで地平の彼方へ飛び行く流星のように。
燼滅禍祖はその者と七昼夜鏖戦した、
そしてようやく神体から金の血が汨々と流れ出る。
この一戦が、その癒えぬ傷の由来なのです。
座席から驚きの叫び:ホントに!?新人スタッフをからかっているんじゃないよな!
防衛課スタッフが注意する:静かに!先生のお話を妨げないように!
その瞬間、時空が転倒し、星辰が劇変した、
傷を負った禍祖は遁走し、軍団は散り散りに逃げ出した、
銀河の一隅から見物していた衆生はこのような光景を見た事あろうか?
皆わぁわぁと押し寄せ、その血筆金花を無上なる神託と見なし、
血蜜酒を造ろうと盗みを企み、
軍団の神力を削ごうと破壊を目論んだ。
突然誰かが叫び出す:そう、そう!それ聞いたことあるぞ!確か銀河のどこかにある酒屋で、そこのメニューにその蜜酒の名前があった。え~っと……
もう一つの声:ブラッドマリー?
幽々とした声:ち~~~がうよ!
もう一度当ててみる声:これだ、狂滅の紅炎!
また幽々とした声:お~~~それいいね!
しばらくの間、
星塵が滔々と銀河を渦巻いた、
そして愚者は笑いながら消え去り、衆生はまたいつものように駆けずり回る。
血筆金花を手に入れたお偉いさんたちの中に、
この宇宙ステーションから出立した者がいたのだ、彼は外で名を広めたがずっと里帰りしていなかった。
彼が帰ってくると、研究者たちは皆彼に敬服し、歓迎した、だが挨拶をすると、
その者は豹変し、災いが起ころうとなった——
はっ、この後いかがなりまするか、それは次回のお楽しみに!
観客席から一陣の騒動が起きる:
——これで終わりなの?全然聞き足りないよ!
——まさか反物質レギオンの侵入に繋がるのか…これって写実主義文学だったのか?
——もう騒いでないで、早く先生に見物料払って!次を聞くわよ!
——何が次だよ?デタラメばっかりで最後はこんなオチ、どう見ても終盤で爆死するって。さぁ去った去った!