逍遥先生：
拝啓
先生の先日のご提案、確かに返信にて受け取りました。そこから多くの恩恵があり、感謝に堪えません。
ですが、ここ数日また些事にとらわれ、大変悩んでおります。そこで、また先生にご迷惑をおかけする運びとなりました。何卒ご指導をいただきたく存じます。
私はいくつかの事業を営んでおり、これまで経営は安定しておりました。しかし、先生もご存知の通り、数十年前に「蜃」と呼ばれる豊穣の民が「薬王秘伝」の叛徒と組んで、海市商隊の名を借りて仙舟に浸透し、乱を起こしました。私もそれに巻き込まれ、商売は日に日に傾くばかりです。最近ではついに継続も難しくなり、倒産が近いかもしれません。
そのため私は夜も眠れず、どうしたらいいか分かりません。私一人の力では、借り入れの返済は難しいでしょう。外星へ潜伏して借金を逃れるなど、知恵を絞って方法を考えてみましたが、やはり十王司の追跡は逃れられないでしょう。そんなことになるなら、いっそ因果殿に入って往生した方がまだましです！
しわ寄せを食らうのが私一人だけならいいですが、私には養うべき老人と子供もおり、どんな選択をしても家族を危険にさらすでしょう。私ではこの天理に背く事態をどうすることもできず、もはや万策尽き、先生に教えを乞うことしかできません。もし教えをいただけるなら、生涯忘れはしません。さもなくば、私はあの因果殿に行くしかありません！……
*残りの文字はぼやけていて、解読できない。*