青棠へ
雲騎軍内に築き上げた情報網が暴露され、多く仲間を失ってしまった。ここまで来たら、もう確定できる——我らの内部に猟犬が潜んでいる、それも一匹だけではない。そしてその大半は羅浮に潜んでいるはずだ。
今ある情報から推測すると、そのうちの何匹かは我らの重要作戦に参加していた、神策府で失敗したあの作戦にもな。猟犬が潜んでいなければ、あの無眼将軍はもう死んでいるはずだ。これが我らにどれほどの影響を与えたのかは、想像できるはずだ。
早く猟犬共を特定し、跡が残らないように始末せよ。活かしてはいけない、危険すぎるし、そうする価値もない。今までの経験から見れば、如何なる手段を用いても、奴らは口を開かない。
もし兄弟姉妹が暴露したら、猟犬の手に落ちる前に慈悲ある結末を渡すのだ。
数日前、首領様がおっしゃっていた。「今、羅浮での布石は極めて重要である。千年の大業はこの一戦に在り、如何なる失敗も許されない」と。そのお言葉、心に留めておけよ。
薬王のご慈悲を!